李登輝元総統が5年振り6度目の来日、「日台は運命共同体だ」

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李登輝氏,5年ぶり6度目の来日を果たす

李登輝氏,5年ぶり6度目の来日を果たす

 

台湾の元総統である李登輝氏(91)が9月19日から1週間の期間で、5年振り6度目の来日を果たした。これは日本李登輝友の会の誘致によるもので、今回は曾文恵夫人、そして初めて長女の李安娜さんと次女の李安妮さんを連れての家族同伴来日となった。

東京公演会にて。曾文恵夫人と李登輝氏

東京公演会にて。曾文恵夫人と李登輝氏

今回の来日の大きな目的は3つ。最先端の癌治療法、代替エネルギー、肉牛飼育の現状を視察することだ。大阪で行われた最新のがん治療法「ホウ素中性子捕捉療法」(BNCT)に関する会議に出席したほか、東京・大阪での講演、日華親善懇談会の江口克彦氏、平沼赳夫氏らとの面会、川崎の浮島太陽光発電所「かわさきエコ暮らし未来館」にて太陽光発電の視察、そして北海道にて和牛飼育現場の視察などを行った。

来日直後に大阪で行われた記者会見では、スコットランドの独立問題や日台に於ける台湾関係法について「スコットランド独立問題に対しては台湾側としても学ぶことが多い」とし、「この機会はおそらくスコットランドとイギリスの関係をさらに密接にさせるだろう。スコットランドの失業率が高い問題も、イギリスはさらに協力的になるのではないだろうか」と述べた。また、台湾関係法については「東南アジアの国は日本の協力を強く望んでいる。日台は心と心の連帯関係だ。しかし外交関係がないという特殊な関係なため、日本に台湾関係法をつくるべき。しかし日本は“中国が重要”か“台湾が重要”かを判断する必要がある。これは日本人にとっては非常に難しい問題だ」とした。

安倍晋三総理との面会が期待された李登輝氏だが、面会は行われなかった。「APECを間近に控えた中国と日本の関係を気遣ったのではないだろうか」と、日本李登輝友の会・柚原正敬事務局長は話している。

体調が心配されながらも全てのスケジュールをこなした李登輝氏は25日、離日を前に札幌市で同行記者団と会見し「年はとったが、必要があれば何度でも来ますよ」と再来日への意欲を語り、帰国した。

 

 

 

 

李登輝氏、日本に真の自立を促す

講演にて日本に真の自立を促した李登輝氏

講演にて日本に真の自立を促した李登輝氏

李登輝氏は滞在中の20日・21日と2日間にわたり講演を行った。大手町サンケイプラザで行われた東京講演会では「日本が真の自立をする為には憲法の改正が必要不可欠」、「自分の国は自分で守るべき。戦力保持は必要」とし、集団的自衛権について言及した。91歳とは思えぬしっかりとした口調で約1時間にわたり聴衆に語りかけた。

「憲法改正がいま日本の1番の課題」と指摘する李登輝氏は、安倍晋三総理が集団的自衛権の行使を認めたことについて「これは戦後長らく続いた日本の不正異常な状態を正し、再生していくための第1歩だ。行使容認を決断した安倍総理には心より敬意を示したい」と話した。さらに「現代の日本国憲法は元々英語で書かれ日本語に書き換えられた憲法だ。つまりアメリカが日本に二度と歯向かわないように創られたものである。特に第9条では日本が軍事力を持つ事を禁じており、アメリカに依存するほかなかった。だがアメリカが衰退している今、リーダーが不在の世界に於いて日本は岐路に立たされている。軍事力保持はすなわち、戦争という事ではないのだ。自分の国を守る為の手段である」と述べ、日本人に真の自立を促した。

また、日台関係については「日本と台湾は運命共同体だ。日本が良くなれば台湾も良くなる。その反対もそうだ。また、日本の自立はアジア全体の平和にも繋がるだろう。真の国家として日本が歩む事を心より期待している」とし、講演を締めくくった。

講演後は拍手が鳴り止まないなか曾文恵夫人も壇上にあがり、衆議院の長島昭久議員から花束が贈呈された。長島議員は「日本は自立していかなければならない、と李登輝氏に激励して頂き、私も政治家の一人として重く心に受け止めた。これから台湾関係法含め国会でしっかり日本の国民の皆様の理解を得られるように努力していきたいと思う」と述べた。また来賓として訪れていた拓殖大学の渡辺利夫総長は「李登輝氏の意見に賛成だ。日本が日本を守ろうとしないのに、アメリカが日本を守ってくれるわけがない。これは当たり前のこと。日本が自国を自分たちで守り自立していなければならない」と話した。

講演会を通して多くの日本人を激励し感動を与えた李登輝氏について22日、李登輝氏の太陽光視察に同行した参議院・江口克彦議員は「李登輝氏は世界でも卓越した政治家であり、台湾の誇りだろう。台湾が発展していくためには“李登輝精神”に戻らなければならない。台湾は中国の属国ではなく台湾という国家だ。先日台湾で“ひまわり学運”があったが、あれは李登輝精神に基づいた行動だと思う。私も、必ずや若い人たちが李登輝精神を出発点にし、日台の関係をより良いものにしていくと期待している」と述べた。

参議院・江口克彦議員(左1)と李登輝氏(右1)

参議院・江口克彦議員(左1)と李登輝氏(右1)

 

 

来日した台南市市長、台南の未来を語る

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来日した 台南市・頼清徳市長

来日した 台南市・頼清徳市長

年末に台湾で行われる6大都市選挙の候補者である台南市・頼清徳市長は9月13日、京王プラザホテルにて講演会「看見未来(未来を見るの意)」を開催した。同会で頼市長は、台湾や台南の歴史や文化及び現状、そして未来のビジョンなどについて話し聴衆の台南に対する理解を深めた。

頼市長は講演の中で、「この度の来日で東京都・舛添要一知事に面会し、2020年東京オリンピックの際に台南より中国語通訳の学生ボランティアを派遣することを提案した。このような国際的な経験は台南の学生にとって貴重な経験になるだろう。台南市としてその体制を整えていきたい」と述べ、今後東京都と密接に交流していく意向を示した。

これまでも日本と台南の政府間の関わりは密接であり、頼市長によると今までに100人以上の日本の国会議員が台南を訪れたという。訪問中の国会議員は皆、台南でダムを造ったことで有名な八田與一記念公園を訪れ、異国で活躍していた日本人の先輩を敬うとともに、今でも八田の活躍に感謝し記念式典などを行う台南の人々を見て、感動して帰っていくという。

また、民間の観光も盛んで、昨年1年間の台南滞在客は300万人を突破しており、大多数は台湾人が占めるが外国人の滞在客の中では日本人が1番多く18万人にものぼったという。しかし頼市長はこれに対し、まだまだ伸びしろがあるとし「10月下旬には中華航空で台南から大阪への直通便が就航する。交通が便利になれば日本から台南への観光客も増えるのではないだろうか」と、更なる観光客増加への期待を語った。

日本台医人協会・大山青峰氏から記念品を贈呈される頼清徳市長

日本台医人協会・大山青峰氏から記念品を贈呈される頼清徳市長

同講演会の主催をする日本台医人協会の大山青峰氏は「頼市長は11月に台湾で6大都市市長選挙を控えているということもあり、在日台湾人に向け講演会を開催した。頼市長は医者出身の政治家で、我々日本台医人協会としても特別な感情がある」と述べた。

なお、頼市長はこのほどの訪日で自身の講演会や舛添知事との面会のほかに、以前台南でも開催され、このほど東京にやってきた展示会「台灣の近代美術-留学生たちの青春群像(1895‐1945)」や、台南のガイド&エッセイ「わたしの台南『本当の台湾』に出会う旅」を出版した一青妙さんの講演会にも参加した。

沈斯淳代表が英語で多国籍の聴衆に講演

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講演を行った台北駐日経済文化代表処・沈斯淳代表

講演を行った台北駐日経済文化代表処・沈斯淳代表

台北駐日経済文化代表処の沈斯淳代表は9月5日、政策研究大学院大学(東京都・六本木)の学生が直接各国の代表と面会し、話を聞く機会を得ることを目的に企画した「First Ambassadorial Lecture Series」の台湾代表として「台湾の外交政策および台日関係」についての講演を行った。

同公演には各国の官僚や政策研究大学の生徒らが参加し、沈代表は多国籍の聴衆の前で英語を用いて講演した。

会場の様子

会場の様子

沈代表は日台関係について、双方間を往来する旅行客数が今年3月~6月連続でトップであったことや、「国立故宮博物院―神品至宝」展がアジアで初めて開催され、文化面での交流も盛んであることなどを説明。日台間の密接な関係を強調した。

質疑応答では次々に質問が飛び交った

質疑応答では次々に質問が飛び交った

「今日は時間の関係で簡単な紹介しかできなかったが、政策研究大学院の日本人学生と他国の学生に対し、日台の関係について講演する機会を頂き、大変うれしく思う」(沈代表)と感想を述べた。主催側の同大学台湾人学生・黃俊揚さんは「直接、国の代表と対面して講演を聞く経験はこの学校しかできない珍しい体験だ。沈代表の講演は大変素晴らしく、同じ台湾人として誇りに思う」と話していた。

20140919前總統李登輝來日記者會

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李登輝大阪演講『今後的世界與日本』

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李登輝支持安倍晉三恢復日本集體自衛權的決定

李登輝支持安倍晉三恢復日本集體自衛權的決定

繼2009年訪日後,應日本李友會邀請,前總統李登輝睽違五年第六度造訪日本,9月20日首次在大阪府立國際會議場以「今後的世界與日本」為題演講,吸引1600多人到場聆聽。李登輝以一個日本友人的身份,談日本該如何因應當前的國際社會。

開場前撥放李登輝相關紀錄影片

開場前撥放李登輝相關紀錄影片

原預定一千名的演講會   湧入一千六百名民眾

原預定一千名的演講會 湧入一千六百名民眾

李登輝一進會場,受到全場起立鼓掌歡迎。他首先對日本總理安倍晉三再度拜相表示期待,認為二十年來政治經濟長期低迷的日本復甦在望,今年7月日本首相安倍決定容許集團自衛權的行使,美國立即發表歡迎的聲明,對此李登輝表示歡迎,認為此舉是導正日本戰後長期不正常的狀態,邁向新生的第一步。他對安倍首相的勇氣表示敬佩,也祝福隔天即將迎接六十歲生日的安倍今後更加活躍。

李登輝指出,美國在經歷2001年的911事件、2008年的雷曼衝擊,經濟低迷影響軍事,美國已喪失單獨牽引世界的力量,中國的軍事擴張加深亞洲地區的緊張,美國也被迫承受重擔,日本已不能再採取讓美國保護的態度,應與美國建立坦率對話的對等夥伴關係,重新思考日美同盟。安倍首相容許集體自衛權的行使,將使日美同盟更加穩固,可以是一個開端,未來不只和美國,日本還要和菲律賓、澳洲、印度加強軍事關係,必然也可以為台灣帶來良好影響,在釣魚台和南海問題上,牽制中國大陸。他認為,安倍首相容許集體自衛權的行使,就是邁向安倍政權最終目標『修憲』,特別是修正第 9條的第一步。擁有武力,但不代表戰爭。在國際社會,為了不受欺凌,激烈的國際情勢下,有必要擁有武力來保護自己。他希望安倍首相,耐心向國民充分說明,達成目標。期許修憲讓日本成為真正獨立自主的正常國家,為亞洲地區帶來安定與和平,日本的再生亦是台灣與亞洲諸國所期待的。

最後,李登輝呼籲民眾要對日本歷史和文化感到驕傲,恢復信心與自尊,其結果將為東亞地區帶來安定與和平,也將為日本和台灣帶來更良好的關係。日本和台灣是命運共同體,日本好則台灣好,反之亦然,衷心期許日本走向真正獨立自主的國家。演講結束後,全場起立鼓掌,掌聲久久不絕,李登輝微笑向全場揮手致意。

眾議員大岡敏孝表示,強烈感受到李登輝對日本的期待,以及日本在東亞地區的責任,國家改革的前輩李前總統值得安倍首相學習。到場台灣青年說,第一次有機會聽李前總統演講非常難得,比五月天來日演唱會更興奮。七十歲的旅日台僑對李前總統高齡再度訪日,關心台日關係表示感動。

會場販賣李登惠著作

會場販賣李登輝著作

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台日作家交流トークイベントで日本統治時代の台湾を語る

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「政治は人を別つが文学は人をまとめる」と語る陳芳明氏

「政治は人を別つが文学は人をまとめる」と語る陳芳明氏

台湾で金鼎奨を受賞した陳柔縉氏の話題作「日本統治時代の台湾 写真とエピソードで綴る1895~1945」が天野健太郎氏により日本語に翻訳され、出版されたことを記念した台日作家交流トークイベントが、文化部「跨域合創計畫」の一環として、“西荻窪・旅の本屋のまど”にて開催された。(会期:2014年9月5日、6日の2日間)

陳柔縉氏の話題作「日本統治時代の台湾 写真とエピソードで綴る1895~1945」

陳柔縉氏の話題作「日本統治時代の台湾 写真とエピソードで綴る1895~1945」

同イベント初日の5日は台湾から文学者・陳芳明氏、作家・甘耀明氏が招かれ、日本在住の作家・温又柔さん、作家・黒川創氏と共に「日本統治時代・台湾を日本語で書く、中国語で書く」をテーマに語り合い、参加者の日本統治時代文学についての理解を深めた。

会場は満員で立ち見の人もいた

会場は満員で立ち見の人もいた

陳氏はイベントの中で「文学作品を読むことで作者の魂に触れることが出来るのだ。日本統治時代を知らない若い世代は当時の文学作品を読み、日台双方の理解を深めていって欲しい。政治は人を別つが文学は人をまとめるのだ」と若い世代へのメッセージを語った。

陳氏によると、台湾では日本統治時代、日本語が国語として用いられていたため作家たちは非母国語で文学を記さなければならなかったという。そして戦後、統治から解放された台湾の作家たちは新しい国語である中国語を用いた。台湾の文学者たちはこうした世代別の言語の壁を乗り越えてきたというわけだ。

黒川氏は日本人からみた日本統治時代の台湾文学について「日本統治時代の台湾文学を読み返すと、当時の文学者らがいろいろな葛藤の中で生きて、そして記してきたという一種の面白さや、大変さも感じることができる」と述べていた。

日本人作家・黒川創氏

日本人作家・黒川創氏

また、6日のゲストであるジァーナリスト・野嶋剛氏も会場に足を運んでおり、「台湾は大きな歴史の変化を何度も経てきている。その変化がおきるたびに世代が断絶し、前の世代と次の世代の考えや言葉に大きなズレが生じてしまう。台湾人作家としてはこの問題を文学的にどう処理するかをいつも考えているのだろう。今の若者にとって複雑な歴史を知ることもちろん大切だが、それよりも日台間を何度も行き来することで、お互い理解を深めていくのが1番だと思う」と述べた。

「旅の本屋のまど」には台湾関連の書籍が数多く取り扱われていた

「旅の本屋のまど」には台湾関連の書籍が数多く取り扱われていた

一青妙さんの講演会に台南市長が来場

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台南市・頼清徳市長と一青妙さんは同講演会にて初対面を果たした

台南市・頼清徳市長と一青妙さんは同講演会にて初対面を果たした

台湾人の父と日本人の母を持ち、歯科医や女優、そして作家として活躍している一青妙さんの講演会「わたしの台南」が9月13日、日本プレスセンターにて行われた。(主催:台湾協会)同会には台南市・頼清徳市長一行も会場に駆け付け一青さんを激励した。

会場は台南好きの来場者で満員だった

会場は台南好きの来場者で満員だった

頼市長は一青さんの新刊について「この本には台南でおこった様々なエピソードが書かれており、それはどれも感動するものであった。台南は台湾で1番古い町である。台南では本当の台湾を知ることが出来る。是非この一青さんの本を読んでから台南に遊びに来てほしい」と述べた。

挨拶をする頼市長

挨拶をする頼市長

また、一青さんは頼市長について「市長にお会いしたのは今日が初めてですが、いつも講演会で『台南の市長は台湾市のイケメン市長』と紹介していました。実際にお会いしてみて、写真よりもスマートで素敵な方だなと感じました」と話した。

質疑応答の様子

質疑応答の様子

同会は一青さんの最新刊「わたしの台南『本当の台湾』に出会う旅」についての内容説明をメーンに進められ、台南の魅力や自身の台南での想い出話を披露した。一青さんは台南の魅力を3つに分けて説明。1つ目は歴史と文化、2つ目はグルメ、3日目は日本と台南の繋がりだと話した。なかでもグルメについては熱心に話しており、「グルメのことならこのまま何時間でも話し続けられるのでそろそろやめますね」とコメントし、会場の笑いを誘った。なお、講演後に行われたサイン会には長蛇の列ができ、約30分間にわたり来場者と交流を行った。

サイン会の様子

サイン会の様子

一青さんは今後の目標について「私は台湾の情報や、日本人の知らない台湾について書き続けていくことで、日本人にもっと台湾に着いて知って頂くお手伝いが出来ればなと思います」と語った。

来場者も全員で記念写真

来場者も全員で記念写真

 

次回の選挙、馬英九に匹敵するスターなし!

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「次の総統選挙に、2008年総統選挙時の馬英九に匹敵するスター的存在はいない」(平成国際大学法学部・浅野和生教授)

浅野教授は8月9日、日台関係研究会が主催した講演会「6大都市市長選挙と台湾の政治情勢」にてこう断言した。

平成国際大学法学部・浅野和生教授

平成国際大学法学部・浅野和生教授

台湾・中央選挙委員会の資料によると、2008年の総統選挙で中国国民党の馬英九候補が民主進歩党の謝長廷候補に220万票もの大差をつけて当選した。その時の両候補の得票率の差は16.9 ポイントだった。これは当時の馬英九人気に起因したもので、台湾全土では、ほとんど同じような票が民進党から国民党へとスイングしていた。

しかし、スターであった馬総統も国民からの信頼はみるみる下落し、いまでは台湾での支持率は9%程度となっている(地元テレビ局世論調査調べ)。浅野教授は講演で、國立政治大学選挙研究センターが1992年6月から2013年12月まで実施した台湾世論調査で、「自分は台湾人か、中国人か」及び「各政党支持率」の結果を発表し、これが馬総統政権の人気下落が関係している、と指摘した。また、自分は何人かという問いに対しては、2007年まで「自分は中国人でもあり、台湾人でもある」という考えの人が多く、2007年の時点で44.7%であったが、馬英九政権が発足した2008年を境に「自分は台湾人である」と答える人が年々増え続け、2013年の時点で57.1%に達した。これは馬総統の中国よりの政策が起因の1つであるようにもとらえられる。さらに、各政党支持率の面では、馬総統属する国民党の支持率が2011年より大きく下落し、2013年には国民党支持率26.7%に対し民進党の支持率は25.7%と僅差だった。浅野教授は馬総統の人気下落は学生らにより本年3月から4月にかけて発生したひまわり学運以後ますます加速したと話した。こうなった以上、馬総統の支持率を取り戻すことは不可能に近いであろう。だが、馬総統政権が支持されないところで、抜きん出て総統に相応しい候補者がいないというのが今の現状である。浅野教授は「11月の地方選挙、あるいは2016年の総統選挙に向けては政党支持の開きがほとんどない状態で選挙を迎えるだろう。つまり誰がでても可能性はあるということ。2008年総統選挙当時の馬英九ほどの人材がいないのは明らかだ」と述べている。同会に参加した台湾人留学生は「台湾の若者が考えなければならないのは、国民党か民進党かといった党だけの話ではなく、台湾の未来にとってどのような政策が大切かということだと思います」と話した。

浅野教授のいう「11月の地方選挙」とは、台湾では「九合一選挙」と呼ばれる大規模な選挙の事である。9種類の選挙が一斉に行われるが、なかでも1番の注目は6大都市市長選挙だ。この選挙は2016年の総統選に影響してくる。とりわけ台北市長選挙は、次期総統の有力候補の1人となる可能性が高い。これまでの傾向として、総統を勤めた李登輝氏、陳水扁氏、そして現職の馬英九総統が台北市長を務めた後に総統に当選していることがその要因に挙げられる。11月の九合一選挙で、彼らを超える次世代のスター誕生となるか、今後の台湾政治の動向に注目したい。

講演会は満席だった

講演会は満席だった

 

「九合一選挙」とは?

11月28日に行われる台湾地方選挙は、9種の選挙が同日投票となることから、台湾では「九合一選挙」ともよばれている。台湾全人口の70%が住む、台北市、新北市、台中市、台南市、高雄市そして2014年12月25日に県から直轄市に昇格した桃園市といった6大直轄市での市長選挙、市議会議員選挙のほか、その他の県、市の首長と議員、自治体の選挙を一挙に行い、同日に11030人が選出される大規模な選挙である。

 

 

 

 

台湾・李登輝元総統が5年振りの訪日へ

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李登輝元総統(写真提供:中央社)

李登輝元総統(写真提供:中央社)

台湾・李登輝元総統が2014年9月19日から25日の日程で訪日することが8月11日、李登輝事務所の発表で明らかとなった。このことをうけ、李氏の招聘元である「日本李登輝友の会」は8月12日、商工会館(東京都千代田区)にて記者会見を行い、李氏滞在中の詳しいスケジュールや訪日理由などを発表した。

日本李登輝友の会によると、李氏訪日の1番の目的は初めてとなる北海道の視察である。李氏は北海道で「人生の先生」と慕う新渡戸稲造の足跡や牧畜産業の関連施設を視察する予定。また、本年末より台湾・淡水に建設予定の「李登輝総統図書博物館(仮称)」への認知拡大や寄附の呼びかけといった目的もあるそうだ。その他、1週間という短い期間で李氏は、東京、大阪で講演を行うほか、再生エネルギー産業視察も予定している。

日本李登輝友の会・小田村四朗会長は「去年5月にも李登輝元総統は高座会70周年記念大会に来ていただく予定であったが、体調の関係でダメになったこともあった。李登輝さんはもう91歳であるため、おそらく今回が最後の訪日になるのではないか」と述べたほか、日本李登輝友の会・事務局の柚原正敬氏は「今までも2、3回体調不良が原因で訪日がキャンセルされているため、今回もひやひやしながらお迎えの準備をしている。とにかく体調を崩されないように願っている状況だ」と述べた。

今回の訪日が実現すれば、2009年以来5年ぶりで、総統退任後、2001年4月、2004年12月、2007年5月、2008年9月、2009年9月に続いて6度目の訪日となる。

なお、今回の同伴者は曾文恵夫人、主治医、李登輝基金会スタッフ、そして今回初めて一緒に来日するという長女の李安娜さんと次女の李安妮さんだ。曾夫人と娘2人は北海道で小樽の観光を希望しているという。

 

左から李登輝先生来日歓迎委員会・東京委員長の川村純彦氏、日本李登輝友の会・小田村四郎会長、李登輝先生来日歓迎委員会・大阪委員長の辻井正房氏

左から李登輝先生来日歓迎委員会・東京委員長の川村純彦氏、日本李登輝友の会・小田村四郎会長、李登輝先生来日歓迎委員会・大阪委員長の辻井正房氏

 

 

~李登輝元総統来日講演会情報~

講演「これからの世界と日本」(仮題)

 

▽大阪公演

日時:平成26年9月20日(土) 18時~19時半(会場17時)

会場:大阪府立国際階以上(グランキューブ大阪)2階 イベントホールA・B

参加費:3,500円

 

▽東京公演

日時:平成26年9月21日(日) 18時~19時半(会場17時)

会場:大手町サンケイプラザ4階ホール

参加費:3,500円

 

▼お問い合わせ

日本李登輝友の会:TEL.03-3868-2111、FAX.03-3868-2101

 

※講演と同時に李登輝総統図書博物館建設と訪日の資とすべく「李登輝先生歓迎募金(1口=3万円)」も実施する

立法委員・林佳龍、台日関係発展の前景を語る

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台湾の立法委員・林佳龍氏

台湾の立法委員・林佳龍氏

 

今年の3月に発生したひまわり学運により、再び台湾政治の動向に注目が集まっている昨今。1990年代に野百合学生運動に参加し、その後李登輝総統時代に国家安全会議委員を務め、陳水扁総統時代には行政院新聞局長に就任された台湾の立法委員・林佳龍氏は6月29日、在日台湾人に台湾における現在の政治状況を伝えるべく、新宿の京王プラザホテルにて台湾語で講演会を行った。(主催:在日台湾同郷会、在日台湾婦人会、日本台湾医師連合) 在日台湾人や留学生たちで会場の200席がほぼ満席だった。

講演の題材は「サブリージョナル協力と都市外交―台日関係発展の前景を語る―」とされ、今年の11月に行われる市長選で台中市長に立候補している林氏は、台中における地域活性化と台中がもたらす台湾政治への影響などをわかりやすく講演したほか、自らの日本との関わりについても話した。 林氏は日本について「日本の地域都市改革は見習うべき点が多い。例えば山手線。台中を首都としての機能を持つ都市へと発展させるために台中版山手線構想を練っている。八王子駅裏側の再開発も台中駅裏側の建設の面で大変参考になる。また、日本に台湾関係法を作るという動きがあるが、私はこれに賛成する。アメリカとの間に台湾関係法があるのに日本との間に台湾関係法が作れないのはおかしい。アメリカと台湾の間には国交があるため関係は実線、日本との関係はまだ点線である。日台関係を実線の関係に持っていきたい」と述べた。

留学生らと記念撮影をする林佳龍氏

留学生らと記念撮影をする林佳龍氏

また今年3月に発生した学生らによる立法院占拠についても話しており、「立法院占拠の時、学生たちの安全を守るための努力(食べ物などの資材提供)、政府と学生の間の交渉など、双方の架け橋として活躍し、学生の意見は逐一、政府に伝えられるよう努力した。私も1990年代に野百合学生運動に参加したが、当時は事実の伝達に苦労した。しかし、この時代はSNSが普及しており、学生らは自らの意見を世界にすぐに発信することが出来る。いずれにせよ、発信したあと何をするかが大事だ」と述べた。

評論家・金美齢

評論家・金美齢さん

講演会の後は同ホテル43階のスターライトにて懇親会が行われ、台北駐日経済文化代表処元代表・許世楷氏、評論家・金美齢さん、元八王子市長(現八王子・台湾友好交流協会理事長)の黒須隆一氏らが出席した。金美齢は林佳龍氏を“安倍晋三にも劣らない、ファーストクラスの政治家だ”と評価していた。