台湾訪問団、瀬戸内海の直島を視察

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地中美術館を訪れる一行
地中美術館を訪れる一行

台湾からの訪問団が、瀬戸内海に浮かぶ島、香川県直島を視察した。訪れたのは台湾総統府の江丙坤最高顧問、台北駐日経済文化代表処の沈斯淳代表ら一行約30人。

高松港からフェリーに乗り込んだ一行は、香川県観光振興課の職員から香川県や直島の観光に関する説明を受け、約50分の乗船を経て、晴天の直島に到着。

直島の風情を味わう
直島の風情を味わう

自然とアートが溶け合う島、直島。初めに一行は、代表的な見所、地中美術館を訪問。クロード・モネ、ウォルター・デ・マリア、ジェームズ・タレルの作品を、安藤忠雄設計の建築に設置しており、瀬戸内の自然と地中に作られた空間を巧みに利用し表現された地中美術館。直径2.2mの球体と27体の金箔を施し、木製の彫刻を配置したウォルター・デ・マリアの作品など、光線を使用した立体感溢れる演出に、訪れた訪問団一同は息を飲んだ。

中華航空では、3月号の機内誌「Dynasty」で香川県の観光情報を9ページにわたって、大々的に紹介。食の代表格である「讃岐うどん」や、栗林公園、琴平、女木島などの名所、イベントでは行政、民間が一体となって実施する「瀬戸内国際芸術祭」などが掲載されている。

表情も和らぐ
表情も和らぐ

続いて、ベネッセハウスミュージアムを訪れた一行。ベネッセアートサイト直島の中核施設として、安藤忠雄の設計により1992年にオープンしたベネッセハウスミュージアム。台湾には故宮博物院など歴史、文化豊かな博物館があるが、一同は、一風変わったデザイン、風情を堪能。瀬戸内海を見下ろせる場所に到着すると、記念写真を撮影する訪問団の姿も見られた。

台湾総統府の江丙坤最高顧問は「光を使ったアートや、作品の数々、どれもが見る価値のあるものだった。表現者や関係者らの尽力あってこその作品性ではないか」と眉をひそめた。

訪問団の記念撮影
訪問団の記念撮影

台北駐日経済文化代表処の沈斯淳代表は「普段見ることができない、見応えある場所が溢れていた。印象がとても深い作品ばかりだ」と瀬戸内海独特の「美」を賞賛した。チャイナエアラインの楊辰資深副総経理は「特別なものばかりだ。必見の価値がありだ」と直島の豊かな美術、瀬戸内海に浮かぶ直島の魅力に太鼓判を押した。

香川県観光振興課の後藤努主任は「直島への観光利用はアメリカからの観光客が多い。台湾からも多くのお客さんに来てもらい、直島の味わい、瀬戸内海の自然、風景を堪能して欲しい」と話している。