台湾グルメを紹介する電子書籍、日本人観光客ターゲットに売れ行き好調

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「台湾グルメの真髄」
「台湾グルメの真髄」

「紙」から「デジタル(電子書籍)」へと、システム移行の流れができつつある出版界だが、台湾を紹介するグルメガイドにも、デジタル出版のシステムを取り入れ、ボーダレスに支持を得ている電子書籍がある。

「台湾グルメの真髄」(亜洲美食網刊行)は、所属ライターが台湾各自治体のお薦め料理を取り上げ、料理の特徴、味等を紹介している。広告化されておらず、記者の現実に即したコメントが特徴だ。

台湾を訪れる日本人旅行客には、紙モノ出版物に関して「様々なガイドブックが発売され読んでいても楽しい」「店頭で扱う冊数も増え、情報が次々と新しくなり嬉しい」という声がある一方で、「台湾ガイド本はどの本も情報が似たりよったり」「大手チェーン店、観光客受けするようなスポットばかりが載っている」「台湾通(ツウ)が訪れるような場所を知りたい」という要望も少なくない。

従来の紙出版では「紙の費用」「印刷代」等のコストがかかり、広告費投入に頼らざるを得ない状況だが、デジタル化によりコストカット。ネット購入のシステム導入で、日本や台湾どちらの国でも購入や閲覧を可能にした。

電子書籍には、電子ブック、デジタル書籍、Eブックなどの分類があり、インターネットで購入、ダウンロードして閲覧する。パソコンのみならずスマートフォンでの操作性も向上しており、電子書籍の利便性と需要が増している。台湾をよく訪れる購入者の一人、横山さんは「(紙の)ガイド本を購入すると、情報が古くなった時に買い直さねばならず、環境にも悪い。電子書籍だと、スペースを取らずとても便利だ」と話す。

電子書籍化のメリットとして、『台湾の情報を日本人に伝える』ことのみならず、『日本の情報を台湾人に伝える』ことも可能になり、また日本に拠点を置きながらでも、繁体字中国語を使って『台湾の情報を台湾人利用者に届ける』ことも可能である。

電子書籍を刊行した亜洲美食網では、「台湾には様々な本格グルメがある。利用者、読者の声を繁栄させながら、広告費を取りにいくのではなく、読者の信頼と満足感を高めるために書籍を出版していきたい。台湾に関する続編ももちろんのこと、日本を含めたアジア各国『美味しい』グルメも紹介していきたい」と抱負を語る。