呉正男さん、川村純彦さん、W講師の講演会が開催

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日本李登輝友の会主催の「第9回台湾セミナー」
日本李登輝友の会主催の「第9回台湾セミナー」
常務理事石川公彦さん(高座日台交流の会会長)
常務理事石川公彦さん(高座日台交流の会会長)

日本李登輝友の会主催の「第9回台湾セミナー」が7月27日、都内で開催され、日本李登輝友の会理事でもある呉正男さん(横浜台湾同郷会最高顧問)、同会の常務理事でもある川村純彦さん(NPO法人岡崎研究所副理事長)が講演を行った。

冒頭、司会の日本李登輝友の会の柚原正敬事務局長は、「本日は、呉正男さんの『映画台湾アイデンティティと台湾人のアイデンティティ』と題する講演と本会が政策提言を行っている『日台関係基本法』について川村純彦さんに講演を行っていただきます」と挨拶し、開会宣言を同会の常務理事でもある石川公彦さん(高座日台交流の会会長)が行った。

李登輝友の会理事でもある呉正男さん(横浜台湾同郷会最高顧問)
理事でもある呉正男さん(横浜台湾同郷会最高顧問)

呉正男さんは、東京・ポレポレ東中野で7月6日からロードショー公開された、自らも出演しているドキュメンタリー映画「台湾アイデンティティ」の好調な観客動員を喜ぶと同時に、「親台湾の多くの方々にPRしていただき感謝したい。こうした状況は、何より最近の台湾人に対する日本人の関心の高まりが大きな原因だろうと思います」と述べた。

呉さんは続けてこの映画の宣伝に力を入れていること、酒井充子監督との出会い、自らの戦争時代の体験談、映画出演への思いを熱心に語った。

最後に、呉さんは「映画のなかで酒井監督に『呉さんは何人ですか』と質問されて『台湾人です』と答えたが、後で考えて後悔している面もある。外省人がもう台湾で何十年も住んでいるのに『中国人』と答えているのはおかしいと思うから。今、言うなら自分は『台湾籍日本人』というのが正確だと思います」と力を込めた。

常務理事でもある川村純彦さん(NPO法人岡崎研究所副理事長)
常務理事でもある川村純彦さん(NPO法人岡崎研究所副理事長)

一方、川村純彦さんは、中国が尖閣諸島問題で日本に仕掛けてきている背景のひとつには中国国内問題があるとし、格差拡大、環境破壊、人権問題、少数民族問題、共産党幹部の汚職問題などを挙げた。「こうした問題が自分に向かわないよう、日本という国向けたいというのが中国の考え方です」(川村さん)

川村さんは東シナ海、南シナ海の軍事上の意味と中国の軍事戦略、中国の軍備・兵器の現状、脅威と欠点などについて詳細に分析した上で「こうした中国の行動の基本になっているのが1992年に、尖閣諸島、西沙諸島、南沙諸島を中国の領土であると規定した『領海法』を施行したことです。これは国内法で国際的には意味がないわけですが、我が国はこのとき、きちんと抗議をしなかった」。

川村さんはまた、仮に台湾が中国の側につけば日本の防衛はスカスカになり、その意味で台湾は日本にとって運命共同体であるにもかかわらず、国交がないのは大きな問題。アメリカが国交断絶の際、台湾関係法を制定したように我が国も法の整備が必要だと説いた。

川村さんが日本李登輝友の会の政策提言で訴えている政策の柱は大きく4つあるが、その一番目。

「緊迫するアジア太平洋地域において我が国と台湾との関係は、現行の経済、社会、文化に限定した民間の実務関係だけで律することは極めて困難となっており、交渉相手の台湾の地位を法的に明確に規定するとともに、台湾との総合的な外交を行うための根拠法規日台関係基本法を作る必要がある」。

こうした政策提言に対し、質疑応答が活発に交わされていた。