靖国神社・台湾出身戦歿者慰霊祭(永代神楽祭)に数十名が参加

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靖国神社
靖国神社
参集殿
参集殿

李登輝学校日本校友会は、11月23日、靖国神社で斎行されている恒例の永代神楽祭(台湾出身戦歿者慰霊祭)への参加を関係団体、関係者に呼びかけていたが、台湾協会、東京台湾の会の会員などを中心に数十人が参加した。

“大東亜戦争”に出征した約20万人の台湾出身者のうち、亡くなった方は30304人。現在、靖國神社にはその内の27864人の方々が祀られている。靖國神社では戦友会やご遺族による慰霊祭を随時斎行しているが、台湾出身者を対象とした慰霊祭は平成17(2005)年12月4日、李登輝学校日本校友会が中心となって第1回「台湾出身戦歿者慰霊祭」を実施、その後、関係者の協賛によって平成21年(2009)から「永代神楽祭」のなかで、毎年11月23日に実施されている。今回は第5回目。また、今回は、慰霊祭の後に、台湾協会理事長の根井洌氏の講演があった。

2時に靖國神社本殿に移動
2時に靖國神社本殿に移動
靖國会館2階九段の間にて、一般財団法人台湾協会根井洌理事長の講演が行われた
靖國会館2階九段の間にて、一般財団法人台湾協会根井洌理事長の講演が行われた
台湾協会根井洌理事長の講演会場
台湾協会根井洌理事長の講演会場の様子

午後1時45分に靖國神社・参集殿に関係者が集合。午後、2時に靖國神社本殿に移動し、永代神楽祭(昇殿参拝)が行われた。この後、午後3時より、靖國会館2階九段の間にて、一般財団法人台湾協会根井洌理事長の講演が行われた。テーマは、「台湾協会─日台友好の深化を目指して」だった。

台湾協会根井洌理事長
台湾協会根井洌理事長

中でも注目されたのは、台湾の日本人墓地、つまり、日本人遺骨安置所の現況についてだった。台湾では、台湾日本人会主催で慰霊祭が昭和36年(1961)から始まった。今年で52回目。毎年台北、台中、高雄の三か所で実施されてきた。背景に、苗栗県大湖に住む野沢六和氏個人の遺骨収集作業を発端として、昭和36年に日本政府主導で採骨地域別に台北中和寺と台中の宝覚寺、高雄の公墓三か所に、日本人遺骨安置所が設けられたことがある。

湾生で、台湾に造詣が深く現地事情にも詳しい根井理事長によれば、台北の遺骨は現状は台中の宝覚寺に移されていること、高雄の公募については、緑地化の法律ができて、2015年以降、移転の危機にあることが報告された。また、バシー海峡で亡くなった25万人ともいわれる輸送船沈没の犠牲者(兵士など)を祀る台湾最南端恒春半島の猫鼻頭(マオビトウ)という場所(高雄から200キロ)にあるお寺・潮音寺の土地や上物をめぐる争いと傷んだ現況には驚かされた。

午後、4時30分に講演は終了し、散会となった。

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