台湾食品系中小企業14社が日本の「おもてなし」を視察

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「中小企業感質優化推動計画」訪日視察団の皆さん
「中小企業感質優化推動計画」訪日視察団の皆さん(写真提供:台湾デザインセンター)

 

台湾・経済部中小企業処が台湾中小企業の更なる向上を目指し実施している「中小企業感質優化推動計画」の一環として台湾の食品系中小企業14社(計25人)は9月3日、東京ビックサイトで行われた「第78回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2014」及び同時開催の「第16回グルメ&ダイニングスタイルショー秋2014」を視察した。

この視察は、今年実施6年目を迎えた台湾デザインセンターが運営する「中小企業感質優化推動計画」における初めての日本訪日視察であり、9月2日より5日までの滞在中、日本でも話題の施設「三重テラス」や「タニタ食堂」、墨田区の地域ブランド推奨制度「墨田モダン」についてのセミナーなどに参加し日本の食品系中小企業のサービスや経営などについて理解を深めた。

タニタ食堂視察の様子
タニタ食堂視察の様子(写真提供:台湾デザインセンター)

 

企画名に入っている「感質」の2文字は主催者が「人間の感覚をプロダクト及びサービスに反映させ、質の表現におとす」という意味を込めて造った造語で、同企画のテーマとなっている。商品とサービスを通してユーザーに感動をもたらすことを課題としており、「おもてなし」文化のある日本ではサービスの点で優れているとの考えでこのほど日本の視察が実施された。

台湾デザインセンター・簡思寧組長は「台湾は製造を得意とするが、一方サービスの面ではあまりノウハウを持っていないのが現状だ。ユーザーとの接点、データの扱い、ニーズの見出し方はこれからもっと学ばなければならない。物だけではなくサービスの面でも良くしていくのが目標だ」と述べていた。

熱心に話を聞く訪日団の皆さん
熱心に話を聞く訪日団の皆さん(写真提供:台湾デザインセンター)

また、日本市場を視察した参加者は「日本の店づくりは、ディテールまでとことん拘ることはとても印象的でした。商品自体にとどまらず、店頭での見せ方、ラインナップの構成、照明のあり方、スタッフの対応など、あらゆる面においてブランドを表現すること、徹底的に実践することはとても勉強になりました」と話した。

同企画は台湾では半年前から週に2回のセミナー、ワークショップを行い、改善点の確認や必要なことのフォローなどを行っている。最近実施している計画としては米販売を行う農郁有限公司の「顔が見える米」が挙げられる。同企業は台湾・花蓮にて米を生産しており、台北など大都市の消費者に直接販売することが出来ないため、花蓮の田んぼにカメラをつけて、24時間リアルタイムで米の栽培の様子を見ることができるように工夫した。これにより現地の水の綺麗さや小鳥の鳴き声、風の音も台北に伝えることができ、消費者に感動と安心を与えることが出来るという考えだという。このほど日本で視察した知識を生かし、同14社がどのように成長していくのか期待がもたれる。

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