台湾・南投県長 東京で観光と特産品をPR

0

 台湾中部、南投県県長(知事に相当)の李朝卿(リー・チャオチン)氏ら同県関係者が12日午後、東京・新宿の京王プラザホテルで開催された観光・特産品を紹介するイベントに出席した。
 会場には凍頂ウーロン茶や、ドライフルーツのシロップ漬けなどの農産品を試食提供し、南投県各地の魅力をPRするブースが20あまり設けられた他、南投県の茶道師範である李育倫さんによる台湾茶の実演や、書道家の林栄森さんによる揮毫、南投県大成中学校によるタイヤル族の舞踊などが披露された。

南投県訪日団は、南投市、埔里鎮、集集鎮、水里郷、信義郷などの各市鎮長および関係者約60名。

李県長はあいさつのなかで、「台湾で最も高い玉山、最も長い濁水渓、最も大きな湖の日月潭、最も大きな寺院の中台禅寺は、いずれも南投県にあり、南投の山は美しく、水は清らかで、気候は春のように温暖で、物産も豊かである」と豊かな自然をアピールするとともに、日本との関係についても、日本統治時代の霧社事件を描いた台湾映画『セデック・バレ』の舞台であることや、日本人が日月潭に建設した紅茶の製茶工場があり、そのほか南投県には水力発電所や集集線の列車など、日本ゆかりの観光スポットも多いと紹介した。

同イベントに出席した台北駐日経済文化代表処の羅坤燦・駐日副代表は、日月潭の涵碧楼でかつて吉田茂元首相と蒋介石元総統の会談が行われたことを紹介。より多くの日本人が南投県を観光するよう期待を示した。

一行は10日から5日間の日程で訪日。滞在中は南投観光・特産品のPRだけでなく、南投県で55ヘクタールにわたる高級温泉エリア施設整備の参考として、山梨県の石和温泉と栃木県の鬼怒川温泉も視察。日本の温泉施設に対する理解を深め、温泉開発の参考にしたいとの考えを示した。

(写真提供:台湾観光協会)