驚き!台湾人コレクターが所蔵する明治工藝が日本で“里帰り”展示

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「驚きの明治工藝」展が開幕

「驚きの明治工藝」展が開幕

約4年の準備期間を経て実現した「驚きの明治工藝」展が9月7日、東京藝術大学大学美術館で幕を開けた。

同展は、1人の台湾人コレクター・宋培安氏が約30年弱の期間で収集した明治工芸品のコレクションを日本で初めて展示した記念すべき展示会。宋氏の数ある日本工芸品コレクションの中から明治時代の工芸品を中心に、その基となった江戸時代後期から、明治時代の影響が及んだ昭和初期までの作品130件を“写実の追求”と“技巧を凝らす”の2章に分けて展示。

台湾人コレクター・宋培安氏

台湾人コレクター・宋培安氏

鉄や銅などで龍や蛇、昆虫などを写実的に作り、胴や手足を動かす機能も再現した20点以上の「自在置物」や、ビロードの生地に友禅染を施すビロード友禅をはじめ、漆工、金工、彫刻など、その驚くべき表現や技術を紹介している。同展を監修した同美術館の原田一敏副館長によると、自在置物としては、量・質、共に世界1のコレクションだという。

自在蛇(江戸時代)

自在蛇(江戸時代)

三猿根付(明治−大正時代)

三猿根付(明治−大正時代)

同展示会を記念して、6日には開会式及び内覧会が同美術館1階で行われた。開会式には宋氏が台湾から駆けつけたほか、台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表、文化庁長官の宮田亮平氏、台東区の服部征夫区長、東京藝術大学の澤和樹学長、同美術館の秋元雄史館長及び原田副館長、朝日新聞社企画事業部文化事業部の堀越礼子部長らが登壇しテープカットを行った。

テープカットの様子

テープカットの様子

開会式後は、関係者向けに行われた内覧会で宋氏も展示会場に赴き、来賓らに作品を説明したほか、来場者らと交流も行った。

自在龍(明治−昭和時代)を観覧する来賓ら

自在龍(明治−昭和時代)を観覧する来賓ら

内覧会にて。左から自在置物職人の冨木宗行氏、原田副館長、宋氏夫妻

内覧会にて。左から自在置物職人の冨木宗行氏、原田副館長、宋氏夫妻

 宋氏は、「昔は中国の作品を収集していたが、二十数年前に日本の主に明治工芸品を見た時、その美しさに魅了され、日本の作品に興味が移った。最初は美しいと感じるものから集めだし、広い分野の作品を集めるようになった」と日本工芸品収集のきっかけを話したほか、「美しい作品が人々に知られる事がなく隅に置かれている事に気がつき、私はこれらの作品と作者に、『いつの日か輝きを取り戻し、あるべき場所で地位を確立させる』と約束した。今日はこの約束を果たす事が出来たのだ。この作品達はやっと日本に里帰り出来た」と、同展の開催への喜びの気持ちを伝えた。

また、謝代表は、「私は台湾で宋氏のコレクションを見た事があるが、同コレクションの驚きのポイントは3つある」と切り出し、明治時代にこのような素晴らしい工芸品があった事、宋氏は個人として沢山のコレクションを所蔵しているという事、宋氏は芸術家でなく薬剤師であるにも関わらずプロにも負けずにコレクションしているという事の3つの点をあげた。さらに、「日台は政治的な外交関係はないものの、文化交流は極めて重要である。同展を通じて日台間の交流を深める事に期待している」と述べた。

工芸品をじっくり観覧する謝代表

工芸品をじっくり観覧する謝代表

なお、内覧会に訪れた東京芸術大学の学生は、「私も工芸品の研究をしています。日本と台湾は歴史的に色々な事があったけれど、台湾の方が今でも大切に日本の工芸品を保存してくれているという事に感動を覚えました」とコメントした。

130件の工芸品が並ぶ

130件の工芸品が並ぶ

同展は10月30日まで同所で開催し、会期中には展示室内で東京藝術大学大学院生(工芸史研究室所属)によるギャラリートークも行われる。その後は11月12日から京都・細見美術館、2017年4月22日から埼玉・川越市立美術館に巡回予定だ。

展覧会は10月30日まで

同展覧会は10月30日まで

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