栄養満点!台湾産「ハタ」を日本市場へ

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「台湾高品質ハタ料理推進試食プロモーション」
「台湾高品質ハタ料理推進試食プロモーション」

行政院農業委員会(以下:農委会)、台北駐日経済文化代表処(以下:代表処)、中国生産力センターは12月5日、白金台の代表公邸で「台湾高品質ハタ料理推進試食プロモーション」を行い、来日した台湾のハタ生産業者6社が台湾産の養殖ハタをアピールした。代表公邸で同プロモーションが行われるのはこれが初めて。

ハタ生産業者6社が台湾産の養殖ハタをアピール
ハタ生産業者6社が台湾産の養殖ハタをアピール

会場では、有名台湾料理店「海南鶏飯」のシェフらによるタマカイ(龍膽)とヤイトハタ(青斑)の2種類のハタを使用した料理実演が行われた後、刺身、煮物、鍋物、蒸し物、炒めもの、スープなど計12種の和洋中ハタ料理の試食会も行われ、出席した日本の関係業者らに台湾ハタの魅力を五感で伝えた。

有名台湾料理店「海南鶏飯」のシェフによるハタを使用した料理実演の様子
有名台湾料理店「海南鶏飯」のシェフによるハタを使用した料理実演の様子
試食会では12種のハタ料理が並んだ
試食会では12種のハタ料理が並んだ
ヤイトハタの洋風エスカベッシュ
実演で作られたヤイトハタの洋風エスカベッシュ
タマカイの甘辛炒め
こちらの実演で作られたタマカイの甘辛炒め

当日は、代表処の謝長廷代表、農委会の翁章梁副主任委員、日本側からは大日本水産会の白須敏朗会長が登壇。翁副主任委員は、「台湾産ハタ養殖技術は世界でも有名で、世界のハタ総生産量の約20パーセントを占めている」と紹介した上で、「近年、消費者に対し更に便利なハタの調理法を提供するため、様々な冷凍ハタ食品を開発している。また、急速冷凍技術を使う事で天然のハタと同じような食感を保つ事が出来るようになっている」と台湾産ハタの特色と現状を語った。

台湾産ハタをPRする農委会の翁章梁副主任委員
台湾産ハタをPRする農委会の翁章梁副主任委員

さらに謝代表は、日本で台湾産養殖ハタの流通が少ない現状に対し、輸入量が少ない事、そしてハタの食べ方を知らない事が原因だと説明し、今後代表処もハタの日本市場拡大に協力していく意向を示した。

代表処の謝長廷代表
代表処の謝長廷代表

また、白須会長は「台湾産のハタは高品質で栄養価も高く、コラーゲン、高級感もあり、日本人の心を掴むものと確信している」と述べた。

台湾産ハタを絶賛した大日本水産会の白須敏朗会長
台湾産ハタを絶賛した大日本水産会の白須敏朗会長

台湾でのハタ養殖生産量は約2.6万トン。日本への輸出量は約60トン程度となっている。このほど出展したハタ業者のほとんどはまだ日本への輸出を行っておらず、このたびのプロモーションについては、「これを機会に日本の方に台湾産ハタの特色を伝え、取引を開始したい」と口を揃えていた。中には、日本の卸先と3年以上話をしているが、現在はまだテスト販売の状態であると話した企業もあり、日本市場での流通拡大に向けては、今後さらなるPRが必要である事が見受けられた。

このほど同会に出席した「にっぱん水産」取締役・商品開発部の杉目昌康部長はこの状況に対し、「今回頂いたハタ料理はとても美味しかったが、刺身については冷凍技術をもう少し研究する必要があるように感じた。現在、日本のハタも現在養殖が盛んになっており、案外安く手に入れられるようになっている。今後、台湾のハタ業者は価格勝負でなく、やはり美味しさを追求していってほしい」と話した。

台湾ハタ業者は日本の関係者らに台湾産ハタの魅力をPRしたほか、商談会も行われた。
台湾ハタ業者は日本の関係者らに台湾産ハタの魅力をPRしたほか、商談会も行われた。