僑務委員長が二つの新たな政策を表明 ~本紙独占インタビュー~

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蔡英文総統が昨年5月20日、中華民国の総統就任時と同時に僑務委員会の新委員長に吳新興氏が就任した。台湾新聞はこのほど、新委員長の呉委員長に独占インタビューを行い、今後の僑務委員会についての想いや政策について聞いた。

呉委員長は、政権交代後の僑務委員会の仕事内容の変化や改良した部分について「政権が交代したとしても『全世界の華僑を守る』とする基本理念は最も大事な仕事であり、これからも明確な目標だ。蔡総統からも強調されており、さらに華僑を配慮するように指示された」と述べた。現在、委員長就任後約八か月が経過したが、この基本的な仕事に加え、新しい政策を推進しているとし、二つを例に挙げた。

一つ目は、台湾の学生をグローバルな若者にする事。台湾の学生が海外で勉強や業務に従事して欲しいとする考えの下に、これには各国の華僑の力が必要だとした。「台湾留学生が海外に趣いた際の仕事の提供及びホストファミリーとして受け入れて欲しい。また、万が一留学生に予期せぬ事象が起きたり苦境に陥ったりした際、華僑界の力で支援して欲しい」と各国の華僑は政府と一体となってこの政策促進をするよう訴えた。

二つ目は「新南向政策」。東南アジア地域に力を入れていく蔡総統の政策の下、僑務委員会として東南アジアの僑生(華僑の親から生まれた子)が台湾の大学に留学を促す様に、生徒募集に力を入れる施策を打ち出した。さらに4年後には、僑生の生徒数を現行の2倍から3倍に増やす計画も目論んでいる。呉会長は、台湾の学生と僑生が今後一体となり、密接な関係になる事がこれからの課題であると強調した。

呉委員長独占インタビュー

日本の華僑に台湾投資期待

同政策は東南アジアへの進出を示唆するものとみられ、一方、「日本在住の華僑も台湾にとって重要なキーとなっている」と呉委員長は言う。その上で呉委員長は、日本の華僑が台湾へ戻り投資や起業に対する期待感を示した。「良い投資環境や投資機会を考察するために台湾に来て欲しい。困った事があったら僑務委員会に連絡してくれたら必ず力になる。これは全世界共通である」(呉委員長)。

また呉委員長は、日本の華僑が日本の経済、社会、文化面での発展に貢献できるよう応援したいと話した。

なお最後に、日本と台湾の関係は「ご近所」であるとし、「今後さらに両国の関係が密接になって、多くの日本人が台湾に観光や旅行に来て欲しい」と語った。

(2017/2/17)