台湾・東呉大学の郭獻尹氏に柳川市の観光大使を委嘱

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「やさしい日本語で外国からの観光客を迎えよう」というプロジェクトを進めている福岡県の柳川市(金子健次市長)は2月13日、台湾の東呉大学で日本語を教える郭獻尹(カク ケンイン)氏を招き観光大使を委嘱した。

観光大使の委嘱状を前に 郭獻尹氏(左)と金子健次市長(右)

日本のインバウンド客が年間2,000万人を超える中で、最初は団体で来日して東京、京都、富士山などのゴールデンルートをまわる外国人観光客も、次からは家族連れや小グループで地方の町を訪れる傾向にあるが、地方には外国語でおもてなしが出来る人は少ない。

他方、世界には日本語を学んでいる人が思った以上にいて、日本人と日本語で話したがっている人も多い。特にアジアでは日本語学習者が多く、沢山の観光客が何度も日本を訪れていることを考え、「やさしい日本語ツーリズム研究会(座長:荒川洋平東京外国語大学教授)」は外国人をやさしい日本語でおもてなしすることを提案している。

このことにいち早く注目したのが柳川市で、平成28年度の内閣府地方創生加速化交付金1,500万円を受け、地元の観光リーダーの育成研修、市長を先頭としたプロモーション、台湾での日本語普及状況の調査、外国人モニターの招待、バッチの作成など、やさしい日本語で外国人観光客をおもてなしするための様々な活動を繰り広げている。

外国人観光客に左のバッチをつけてもらい、右のバッチを付けた人が「やさしい日本語」でおもてなしする

台湾の大学で日本語を教え、Facebookに日本語勉強会を主宰して5万人の会員を擁する郭獻尹氏に対する観光大使の委嘱もこの活動の一環で、柳川市は台湾人観光客への情報発信と、彼らが日本語で市民と直接対話し、交流してもらうにあたっての助言などを期待している。

2015年に柳川市を訪れた外国人観光客は約15万人。このうち8万1千人が台湾からの観光客でトップを占めていることや日本語普及状況調査への協力、日本語指導実績などが郭獻尹氏に観光大使を委嘱したきっかけだったという。

外国人観光客に人気の川下り

次第に増える外国人観光客に対して、不慣れな外国語で話しかけようとするとどうしても尻込みしてしまう。そこへ「日本語でいいのです。しかも出来るだけシンプルで分かりやすい日本語で」と呼びかけたことは市民の気持ちをグッと楽にさせ、やさしい日本語プロジェクトの狙いは着実に浸透し始めているようだ。

「既に柳川市では50人以上の人がやさしい日本語でおもてなしをすることに手を挙げており、準備が整いつつある」と「やさしい日本語ツーリズム研究会事務局長(株式会社電通)」の吉開 章氏は説明する。

この日の委嘱状交付にあたって金子健次市長は「外国人観光客を現在の15万人から20万人にまで増やしたい。郭獻尹大使の情報発信力で台湾からのお客様が更に増えれば有り難い」と意欲を表明した。

これに対し、郭獻尹氏は「観光大使の委嘱を受けて大変名誉に思っている。台湾に戻ったら柳川の美しさ、素晴らしさを伝えるなど、柳川と台湾の懸け橋になりたい」と挨拶するとともに、台中市に「柳川」という地域があることから「台中市と柳川市が姉妹都市になるのも良いですね」というアイディアも飛び出した。

柳川市のマスコットキャラクター「こっぽりー」を横に就任の挨拶をする郭獻尹氏

また、郭獻尹氏は柳川市訪問に先立って「やさしい日本語で外国からの観光客を迎える」プログラムの良き理解者であり、支援をしている台北駐福岡経済文化辦事處の戎義俊處長(総領事)を訪ねて状況説明と協力要請を行った。

福岡辦事處での状況説明と協力要請(右から2人目が戎義俊総領事)

これに対して戎義俊総領事は「観光を通じた交流のためには言葉によるコミュニケーションが欠かせないが、自分の経験から考えても外国人にとって日本語は難しい。事前の勉強だけでなく、実際に日本にきて様々なシチュエーションの中で覚えるのが一番の近道である。このプロジェクトの恩恵を受けて日本語が上達する人が増えることを願っている。また柳川方式はそのためのきっかけ作りとなるだけでなく、外国人をスムーズに受け入れるための日本人に対する意識付けとしても大きい意味を持っている。郭先生には日本語教育と観光大使としての両側面からご尽力をお願いしたい。我々も出来る限りの協力をしたい」と応じ、プロジェクト成功への期待を膨らませた。

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