福岡の児童劇団、台湾各地で公演が決定

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福岡県太宰府市のNPO法人「劇団道化」(篠崎省吾理事長)が6月22日から7月9日まで、台湾各地の幼稚園、小学校などを回り、児童劇「變・變・變」と「3びきのコブタ」を上演することになり、3月3日に同劇団のアトリエで通し稽古が行われた。

台湾各地を回る公演のポスターとスケジュール

「變・變・變」は家庭の台所にある調理器具、タオル、野菜などを組み合わせて動物などに変身させるもの。次々とテンポよく作りだされる動物に、子供たちが目を輝かせる出し物だ。

ザルをくるんだタオルの端っこを結べばかわいい熊さんに

「3びきのコブタ」は、母親の留守中に狼に狙われた子ブタの三兄弟が力を合わせて狼を追い払うご存じの物語。狼と子ブタが所狭しと舞台を駆け回る。

狼と子ブタの駆け引きに子供たちはハラハラ・ドキドキ

劇団道化はNHK福岡放送局、RKB毎日放送などの放送劇団所属の俳優たちが集まって1965年に創立。福岡県の養護・聾・盲学校などでの公演を手始めに全国を回るようになったが、1999年以降は韓国、タイ、中国などへも足を延ばし「アジアの玄関口・福岡にある児童劇団 」として精力的な活動を展開している。

2015年度には282回公演して11万2千人を楽しませるなど、その活動エネルギーには目を見張るものがあるが、1972年フクニチ文化賞、1985年福岡市文化功労賞、2005年福岡県文化賞、2013年 西日本国際財団アジア貢献賞、2015年上海国際児童演劇祭最優秀演目賞等を受賞するなど、レベルの高さは広く認められている。また2005年には上海宋慶齢基金会からの感謝状も授与されている。

2012年と13年の中国公演ではマイクロバスも入れない雲南省の奥地にジープに乗り換えて入り、少数民族の村で公演したが、芝居が終わっても子供たちがその場を去りたがらぬ光景に「世界の子供はみな同じなのだ。本当にここまで来てよかった」と劇団の全員が思わずウルッとしたという。

子供たちの笑顔はどこも同じ(雲南公演① 劇団道化提供)

子供たちの笑顔はどこも同じ(雲南公演② 劇団道化提供)

今回の台湾公演は数年前から考えていたものであるが、なかなかチャンスに恵まれず実現に至らなかった。しかし仕事で福岡と台湾を行き来している人や、九州に住む台湾の人たちに口づてで劇団の評判が広まったこと。福岡県と台湾との密接な交流をリードしている人々から公演への要望が高まったこと。これらの人々と劇団職員の間に小さな接触の機会が生まれたことなどから、やっと実現の運びとなったものである。台湾公演のセリフが基本的に北京語でよく、それに若干の台湾語を混えればよいと分かったことも俳優たちを安心させた。

公演の言葉については俳優たちもずいぶん苦労した。初期の外国公演では通訳を通じて地元の劇団員にストーリーとセリフを教えるなど、演技指導をして上演してもらったが、やはり自分の口で喋り、直接子供たちと交流したいという気持ちが強かったこと。外国語大学で中国語を学んだ俳優が入団したことがあり、思い切って中国語で芝居をすることとし、中国語の先生について猛勉強して実現した。俳優の一人は「昼は日本語で公演、夜は中国語のセリフの特訓で頭から火が出るような毎日だった」と言う。

通し稽古の後も、熱心に中国語の指導を受ける(左は中国語講師)

今回は台湾の幼稚園、小学校のほか、台北、台中、高雄の日本人学校でも公演する。全体のアレンジを担当している中村芳子副理事長は「日程や受入れの仕方について日本人学校と台湾の幼稚園、小学校の先生同士が綿密に連絡を取り、その結果これまで以上に学校同士が仲良くなったと聞いた」と、思わぬ副産物に目を細める。

篠崎省吾理事長は「今回は日程の都合で都市部と屏東県にしか行けないが、次の機会には少数民族の子供たちにも観てもらいたい。まず台湾のすべての子供たちにお芝居の楽しさを知ってもらい、子供を通じた日台交流のお役に立ちたい」と締めくくった。

通し稽古の篠崎省吾理事長(左)

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