火力発電は大気汚染の影響は少ない!視察を通じ台湾国民へ伝える

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視察で火力発電の見識を深める台湾メディアら

 

台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表と在日台湾メディアらは1月25日、電源開発(J-POWER=本社:東京都中央区銀座、渡部肇史社長)を訪問し、同社が運営する磯子火力発電所を視察した。視察を通じ、同社が採用する火力発電設備の知識を高め、火力発電が及ぼす大気汚染への影響が極めて低い事を台湾政府や国民に伝えていく。

台湾の蔡英文政権は現在、脱原発国政策を掲げ、クリーンエネルギーを推進しているが、未だ火力発電に依頼しているのが現状だ。しかし、台湾では、火力発電による微小粒子状物質(PM2.5)、硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)、ばいじんなど汚染物質排出による大気汚染が懸念されているのも事実にある。

この状況下、謝代表らは、石炭を燃やして蒸気に変える「ボイラー」、その蒸気を電気エネルギーに変える「蒸気タービン」などを視察し、同社が採用する設備についての見識を深めた。

同社では、CO2排出を削減する超々臨界圧発電方式(USC)技術の採用や汚染物質を除去する乾式排煙脱硫装置を設置しているため、環境への影響は少ないとされている。

磯子火力発電所。排煙脱硫装置を通りきれいになったガスは煙突から放出される 

蒸気タービンの圧力や温度を極限まで上昇させる USC技術は、発電効率を世界最高水準まで引き上げる事ができ、CO2の排出削減が可能となる。また、水を使わない乾式排煙脱硫装置の設置する事により、排気ガス中のSOx、NOx、ばいじん、水銀、ダイオキシンなど複数種の汚染物質を一括除去できるという高い環境性能を有している。同社の北村雅良会長によると、現在では90%以上の大気汚染物質除去に成功しているという。

なお、謝代表は、台湾でも林口発電所など複数の発電所にUSC技術がすでに備わっている事に言及。「火力発電は皆が想像するような大気汚染ではない。火力発電はPM2.5の原因の一つでもあるかもしれないが、日本は現在の技術によってすでに解決している。今回の視察を通じ、台湾メディアが正確な情報を流し、台湾の大気汚染の問題解決に繋がれば良い」と期待した。

 

電源開発と台湾の関わりはすでに42年

 

同社と台湾との関係は密接にある。同社は、1976年に台湾の明湖・明潭揚水発電所の総合コンサルト業務を請け負い、同社技術を採用した揚水発電所を建設した事をきっかけに、相互関係を築いてきた。同社これまでにも、台湾電力に対する技術支援や嘉義件嘉恵天然ガス火力発電所に出資し、建設を担当しており、同社は台湾にとって、かけがえのないパートナーともいえる。

電源開発北村雅良会長(左)・代表処謝長廷代表

さらに、北村会長によると、磯子火力発電所においても、台湾の政府や火力発電関係企業らが過去に、視察に訪れているという。「同社火力発電所の設備だけではなく、その設備をどのように運営していくかの技術・ノウハウを台湾側に伝えていきたい」と話した。