高い成果を上げた ITIの福岡研修

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会場から「オーッ」という声が何度も上がるほど、レベルの高い報告会となった。23日にグランドハイアット福岡で行われたITI(台湾貿易センター国際企業人材育成センター)日本語プログラム研修生福岡組の企業研修報告会でのことだ。

ひときわ注目されたのは18組のうち9番目にプレゼンテーションに立った許尹維氏のパワーポイントを駆使した報告だった。

レベルの高い許尹維氏のプレゼン動画

許氏の研修先である株式会社ゼネラルアサヒは印刷物、Web、映像、コンピューターグラフィックスなどのメディアミックス企業であるものの、三週間という僅かな研修期間にここまでの製作能力を身に付けたことに会場からの驚きの声が上がったものである。

西日本新聞社で研修した彭盁氏は研修期間中に福岡を探訪する記事を書き、13日の夕刊の紙面を飾った。そして取材体験を通して得た記者魂として、「声をかける」、「関連の質問を続けて聞く」、「負けない勇気」、「年齢も聞く」などを挙げ、これらは今後の人生にも様々な局面で必要になるだろうと述べた。

福岡を探訪する記事を書いた彭盁氏

電通九州で研修した李宗豪氏は、いきなり「研修で学んだ一番の成果はお酒です。日本社会のコミュニケーションは飲みゅニケーションから始まるようです」と切り出した後、吉本でも通じるかと思われるジョークを連発して会場の笑いを誘った。もちろん真面目な研修報告も忘れなかったが。

流暢な日本語のジョークで笑いを誘った李宗豪氏

福岡県と台湾貿易センター(TAITRA)福岡事務所が連携して実施しているITI福岡組の企業研修は2003年から始まり今年が15回目となるが、年々企業側の受け入れ態勢が整備され、研修内容が充実してきていることが、研修生の努力と相まって高い成果を生んでいるようだ。

 報告会の講評に立ったTAITRA福岡事務所の駱慧娟所長は、まず言葉も文化も違う日本で週間という短期間に研修生がこれだけ大きく成長できたのは、受け入れ企業をはじめ、福岡県庁など関係先の方々の温かい気持ちに依るものであると、謝辞を述べた。

報告会の講評をするTAITRAの駱所長

 そして研修生に対しては「今回の研修経験はこれからの人生の中で大きな支えになるものであり、出会った人は大切な人脈である。研修生はこれを生かしたビジネスチャンスを作るなど、日台の懸け橋になれ。それが恩返しになる」と訓示した。

また、研修先のイオン九州の社員から集まった花蓮地震に対する義援金が福岡県に渡され、台北駐福岡経済文化辦事處を通じて台湾政府に届けられることが報告された。

 次いで、ITIの張掦鴻センター長と駱慧娟TAITRA福岡事務所長から、すべての受け入れ企業に感謝状と記念品が贈呈された。

ぶんコーポレーションへの贈呈式(左から蘇億雯、張掦鴻、矢頭和哉、駱慧娟の各氏)

  以上の研修報告会終了後、研修生と関係者を招いてのフェアウエルパーティが開催され、主催者及び来賓挨拶、会食・歓談を経て研修生代表の謝辞と合唱があり、お互いに名残りを惜しむ中、それぞれに再会を期して散会した。

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集合写真