台湾物産館 初の「台中フェア」開催

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店内にて(左から)台湾物産館・藤田克己社長、霧峰区農協・黄景建総幹事、台中農業局・劉祥洲氏

インタビューに答える霧峰区農協・黄景建総幹事
初開催の台中フェア

台湾政府の行政院・農業委員会のアンテナショップである台湾物産館の笹塚本店で6月29日~7月14日まで台中フェアが開催された。期間中は台中の農産物がクローズアップされ、溢れんばかりに店内前面に陳列されていた。もちもちライチ(もち米ライチ)、アップルマンゴー、大粒ライチ、台中バナナ、パイナップル、ドライヒラタケ、干し豆腐など、見た目にも新鮮なこれらの農産物は多くの買い物客の目を引いていた。同店は2006年の開店以来、台湾の農産物を広く販売しているが、台中に焦点を絞ったイベントを開いたのは今回が初めて。
 台中から政府農協関係者一行6人が7月10日、視察のため同店を訪れた。台中市政府農業局の劉祥洲氏は「市長が、近隣国で親しみがある日本の皆さんに是非台中の美味しい農産物を食べてもらいたい」と海外出張で来日できなかった胡志強台中市長の言葉を代弁。また、台中はぶどうの「巨峰」も名産だが、今後は日本のぶどう市場で主流の種なしぶどうの開発に力を入れたいとした。最後に、日本の市場を重視した農産物の生産を促進していきたいと抱負を語った。
 同行して来日した台中地区で最大の農協である霧峰区農協は、日本の市場開拓にも積極的。同農協の黄景建総幹事は「今回の来日は、日本市場の調査が目的。いかにして台中の果物を多くの日本の店頭に並べるか、専ら懸案中」とした。また、台中産の農産物は味が良く、安全性にも優れ、果物としてでなく、パンや酒、ケーキなどの原料としても使われ重宝されているとアピール。
 さらに一行は、7月9日に来日後、台湾物産館をはじめ他店も訪問。精力的に日本のマーケット調査を行って12日に帰台した。「フルーツ王国台湾」といえばマンゴーで有名な台南や屏東を思い浮かべがちだ。だが、これまであまり注目を浴びなかった台中は台湾で最も水のきれいな場所でもある。また台中産ポン柑は全国的に有名。今後、積極的に日本市場進出攻勢をかけ始める台中の農産物が日本中の店頭に並ぶ日も近いだろう。