沈斯淳代表が101年双十国慶節で祝辞(抜粋) ~台日関係の未来に向けて〜

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台北駐日経済文化代表処が10月5日に開催した「中華民国101年双十国慶節」で沈斯淳代表は熱のこもった挨拶をした。

辛亥革命、馬英九総統による「東シナ海平和イニシアチブ」提言、そして、昨年日本で発生した東日本大震災への救援物資や義援金寄付の話の後、沈代表は、「台湾と日本の友好の絆をこれからも大切にしていかなければなりません」と述べた上で、台日関係の未来を展望する前向きな話で会場を沸かせた。

以下、抜粋。

「私はこれまで先輩方が築き上げてこられた台日関係の良好な基礎の上に、新たな局面を切り開いていく所存であります。また、台日関係進展のために、長年にわたりサポートしてくださっている日華議員懇談会の平沼赳夫会長をはじめとする日本の衆参国会議員の先生方に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。今後とも引続き良好な台日関係を共に推進、発展させていくためにお力添えを、賜りたく存じます。

台日間の往来は、昨年11月に締結した航空自由化協定によりオープンスカイが実現し、今年春から新たに静岡、鹿児島、富山、函館、旭川、釧路などの各都市と台湾を結ぶ航空路線が次々と開設されたことにより、今年上半期の台日間の旅行者数は順調に増加し、約145万人となり、今年は昨年を大幅に上回る300万人の目標を達成できる見通しです。

経済面では、昨年の日本から台湾への投資件数は441件でこれまでの最高を記録しました。そして、さらなる台日経済の連携を推進していくため、今年3月21日に台湾側の投資の窓口である「台日産業連携オフィス」が開設されました。

台日双方の企業間には、お互いに親近感があり、一方で、経営面においては、それぞれの企業が優れた特色を有しています。したがって、それらの点をお互いに取り入れることができれば、双方ともに更なる発展が期待できるでしょう。

文化面では、今年5月に当駐日代表処で「八田與一展」を開催いたしました。八田與一さんは、石川県出身の土木技師で、烏山頭ダムと嘉南平原を潤す灌漑水路の建設に大きな貢献を果たし、台湾でよく知られている日本人の一人です。(中略)

そのほか、今後の台日間の主な文化交流としては、来年4月に宝塚歌劇団の台湾公演を予定しているほか、2014年には日本で台北の国立故旧博物院文物の特別展開催を予定しています。

最後に、皆様のご健勝と、ご多幸を祈念し、中華民国と日本国の一層の友好と発展を願い、私の挨拶とさせていただきます」