士林官邸の菊展が鮮やかに開催

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正門の菊でできたモニュメント 11月27日は期間中唯一天候に恵まれ、多くの人が訪れた ユニークな菊の展覧物

士林官邸は色とりどりの菊で埋め尽くされた

色彩豊かな菊の中にピアノをイメージしたモニュメントが

白菊で出来た千輪作り

今年は中国からのツアー客が大半を占めている

 今年11回目を迎える台北市内にある士林官邸の菊展が11月18日から12月2日まで開催されている。。士林官邸は日本統治時代に園芸試験場として建てられ、戦後は蒋介石総統と夫人の宋美齢女史が暮らした居住地で、今では周辺の庭園とともに観光スポットとして公開されている。四君子(しくんし)の言葉のとおり、晩秋の寒さの中で鮮やかに咲く菊の姿に訪れた人の心を和ませた。
 今年は台北市政府公園処が真心込めて育てた、一株から大量の花が咲いている千輪作りなどの菊が展示されている。高さ5メートルにおよぶ皇帝ダリアも訪れた人の目を引いていた。 
 官邸管理事務所によると、今年は不況の影響で予算が少なく、花数が例年より減ったものの展示された菊の質は高かったとのことだ。開幕中、雨模様の天気が続いたのにもかかわらず連日多くの人が訪れ、11月18日の開幕式に行われた歌手Graceのミニコンサートをはじめ人形劇、絵画教室、4日間にわたって行われた園芸講座などが催され、例年並の約3万人の来場が見込まれるという。今年は特に中国からの団体ツアーの来場が目立ったほか、韓国や台湾中南部からの観光客が多いという。また、この士林官邸は台湾・中南部の小学校の修学旅行で台北に来た際、陽明山観光と共に立ち寄る歴史的名所となっている。