民進党が政府に抗議

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先頭に立って抗議する蘇貞昌主席(右4)
先頭に立って抗議する蘇貞昌主席(右4)
陳菊高雄市長(左)と蔡英文前主席(右2)
陳菊高雄市長(左)と蔡英文前主席(右2)

デモ参加者の中にはoh my got!の黃慧慈さんの姿も
デモ参加者の中にはoh my got!の黃慧慈さんの姿も

大規模デモで20万人以上※が参加
最大野党である民進党主催が政府に抗議する大規模デモが1月13日、台北市中心部で行われた。同党の発表によると台湾全土から約20万人が参加したという。  
馬英九総統が選挙公約として掲げた経済成長や失業対策、所得向上などが一向に実現せず、さらに物価高で生活が苦しくなる一方の民衆が不満を募らせた今回のデモ。参加者たちは馬政権を「無能」と口々に非難した。
デモは「立法院(内閣)総入れ替え」「メディア寡占防止法制定」「公務員年金、社会保障改革など重要課題解決に向けた国是会議の開催」を政府に要求、悪天候のなか、凱達格蘭大道に向け2時間以上行進を続けた。
民進党の蘇貞昌主席は、馬総統の罷免も辞さない構えだ。さらに同主席は「今回のデモは単なるデモではない。改革の始まりであり無能な政府対抗する人民の運動でもあり、反改革集団に対抗する運動の始まりである」とした。さらに「台湾人民は馬英九総統に5年の時間を与えたが、馬英九総統は人民の苦しみを理解せず、この30年で人民の最高の苦痛指数を与えた総統だ」と馬総統を痛烈に批判した。
民進党がデモを実施するのは約8カ月ぶりで、蘇貞昌主席が2012年5月に就任してから初めてのこと。
馬政権は今年5月20日で2期目発足から1年となり、罷免請求が可能となる。民進党は提案に必要な国会議席4分の1は確保しているが、罷免には国会の3分の2の同意に加え、公民投票で過半数を超える必要があり、現実には困難と見られる。しかし同党では「今後は罷免キャンペーンだけでなく、国会における政策対応を重視していく」と強調している。
今回のデモを受け、総統府報道官はデモ同日夜に「民衆の不満を重視して改善に努めている。野党は建設的で具体的な政策を出すべきだ」とコメントした。また、与党国民党は、同日夜、「民進党の目的は社会対立を引き起こすことだ」と今回のデモを主催した民進党を批判している。
※主催者側発表     【写真提供:民進党国際部】