日本人学生が震災支援感謝イベント

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東日本大震災によって発生した津波被害と、福島第一原子力発電所事故から二年。台湾からは惜しみない援助の手が差し伸べられ、日本へ寄せられた義援金の総額は200億円を超え、多くの日本人に台湾人の心の温かさ、日台の絆の強さを認識させた。3月10日、淡水客船第三期ふ頭で台湾に留学中の日本人学生グループが、台湾の震災支援に感謝し、震災の記憶を風化させまいとするイベント「日台・心の絆~震災から二年後の東北に向けて~」を開催した。

 

パネル展示や着物体験会場となった遊覧船
パネル展示や着物体験会場となった遊覧船

 

台湾大学や師範大学に留学中の日本人学生を中心に構成された「ありがとう台湾実行委員会」は、日本から台湾に感謝の気持ちを伝えるために結成されたボランティアグループ。昨年3月11日にも淡水で被災地からの手紙の紹介や展示、和太鼓や舞踊などのステージパフォーマンスによる文化交流を行ない、多くの台湾人の注目と関心を集めた。二年目となる今年は、台湾大学農業経済学科の内田直毅実行委員長を中心に、「震災を後世に伝えなければならない」と計画が進められた。

 

ありがとう台湾実行委員会メンバーら
ありがとう台湾実行委員会メンバー

 

好天に恵まれたこの日、淡水は多くの行楽客で賑わい、イベント会場周辺にも沢山の観衆が集まった。交流協会の岡田健一総務部長は挨拶の中で「困難に遭遇した時の友達こそ、本当の友達である。日本人は台湾人こそ本当の友達だと、改めて気付かされた」と述べ、「今、日本人の若者が、台湾の人に感謝の気持ちを伝えるために、色々なイベント行なっている。将来の日台関係はこの若者たちが担っている。交流協会としても、大変喜ばしい事だと思う」と語った。また、日本人会の丹羽康彦理事は「(日本の)若い人たちが、台湾の人たちと一緒に、(震災支援の)営みを続けている事に、非常に意義を感じている」と話した。

 

交流協会岡田健一総務部長
交流協会岡田健一総務部長

 

今年も昨年同様、和太鼓やウクレレ奏者などによるパフォーマンスが行なわれたほか、遊覧船を貸し切り、被災地の復興状況を紹介するパネル展示や、日本人会の協力による着物体験なども実施された。着物を着て記念撮影をしていた20代の女性は「初めてきちんとした着物を着た」と感想を話し、「WBCの試合の時もそうだったけれど、日本の人は台湾をいつも応援してくれている。嬉しいです」とも話してくれた。交際相手の男性は着物姿を見て「惚れ直しました」と惚気た。

 

孫と一緒に折り鶴を折る男性、「昔はよく折っていたよ」と懐かしそうに話した
孫と一緒に折り鶴を折る男性、「昔はよく折っていたよ」と懐かしそうに話した

 

また、会場では来場者に折り鶴を折ってもらうスペースを設け、東北に送り届ける取り組みも行なわれた。子供と一緒に折り紙を折っていた30代の女性は、「日本の皆さんの感謝の気持ちは、普段から感じられていました」、「私たちのほんの小さな気持ちが、日本の皆さんに知ってもらった事が嬉しい」と話してくれた。別の40代の男性は「場所はどこであれ、災害が起こった時にはお互いに助け合うべきだ。同じ地球に暮らしているから、人種差別などしない。僅かな力だけど、それが一つになると、大きな力になる」とも語った。

 

昨年、台湾メディアの注目を集めたゴミ拾いレンジャーも颯爽と登場
会場には昨年台湾メディアの注目を集めたゴミ拾いレンジャーも颯爽と登場

 

内田実行委員長は「色んな方に参加してもらい、二年目も沢山の人にサポートしてもらい、開催できて嬉しく思う。台湾と日本の関係がもっと発展してほしい」と語った。このイベントの発起人であり、日本から駆けつけた古堅一希代表は「(昨年は)メッセージを台湾に届けるだけを考えていて、第二回第三回と続けられるかどうかは考えていなかった」と当時の状況を振り返り、内田実行委員長によって二年目のイベントが実行された事については「台湾の気持ちを忘れないと言う意思を引き継いでくれる人がいてくれて、嬉しく思う」と感想を話してくれた。

この日集められた募金や被災者のメッセージは準備が整い次第、気仙沼市と南三陸町などに送られると言う。内田実行委員長はこのイベントを今後も継続していきたい考えで、震災を機に深まった日台の絆を、更に深く強固なものにしたいとしている。

日本の大学が説明会開催 高雄と台北で

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早稲田大学は3月9日に高雄ホテル・キングダムで、10日には台北リージェント・ホテルで、それぞれ日本へ留学を希望する台湾人学生を対象にした大学説明会「Study Japan! Fair 2013 in 台湾」を開催した。この説明会には早大以外に多くの有名国立、私立大学が参加し、会場には日本の大学の情報を手に入れようとする多くの学生がつめかけた。

 

説明に耳を傾ける台湾人学生
説明に耳を傾ける台湾人学生

 

このイベントは、文部科学省が実施している「グローバル30(国際化拠点整備事業)」の一環として行なわれたもの。「グローバル30」は、日本の大学の国際競争力の強化及び、留学生等に魅力的な水準の教育を提供し、国際的に活躍できる高度な人材の育成を図ろうとする大学支援事業で、対象となる大学は早稲田大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学など13校が採択拠点として選ばれている。今回はこれらの拠点校13校と、北海道大学、関西学院大学など17校が参加した。

 

筑波大学の大庭良介助教(左)と木島譲次准教授
筑波大学の大庭良介助教(左)と木島譲次准教授

 

早稲田大学主催による大学生説明会は、台湾では初めての開催となる。早大側の担当者は「今までは日本語でしか学生を受け入れる事ができなかったプログラムを、英語で開放する事によって、より多くの対象者を、今までの10〜20万人の4〜5倍に広げる事ができる。また日本の文化や、技術に興味の有る人たちが、より日本に来やすくなる。4年間を通して専門分野と日本語を専攻してもらって、中国語、英語、日本語がマルチに話せる、グローバルな人材を育成したい」と、グローバル30の方針に併せて積極的に外国人学生を招きたい考えを明らかにした。

 

大阪大学のブース
大阪大学のブース

 

筑波大学の大庭良介助教は台湾の特徴について「(色々な分野が)発展しており、学生のレベルが高い」と話した。また、台湾との学術交流について、台湾大学を例に出して言及し「台湾大学とは、レベル的には同じ。逆に向こうの方(台大)が、世界的に有名。最終的には研究レベルでの技術交流や人材交流ができるようになれば良い。イーブンな関係を築きたい」と語り、台湾の学校や学生の水準が世界レベルに達しており、台湾人学生の誘致は「グローバル30」としても重要であると語った。

 

名古屋大学のブース
名古屋大学のブース

 

台北会場を訪れていた台北市の女子高生は「今三年生で、日本に興味が有る。日本の大学の情報を集めにきた」と話し、日本留学を具体的に考えるきっかけになったと話した。また、父親と二人で説明会に参加した高校二年生の少女は「早目に来て、きちんと留学準備をしたい」と話した。父親は娘が留学する事について「心配もあるけれど、色々試してほしい。今(日本語検定の)N2に合格して、今年の7月にN1を受ける予定。日本に興味があるなら頑張ってほしい」と、留学に前向きな姿勢を覗かせた。

また、朝5時に台湾中部の南投から高速バスに乗って会場に来たと言う南投高校外国語学科1年生の4人組は「(うちは進学校だから)2年生、3年生になると時間がなくなる。だから今のうちに情報を集めにきた」と話し、「大学卒業後は大学院にも進学したい」と将来の希望を語ったが、実際に留学できるかどうかは「奨学金がもらえるのであれば」と、学費の面でハードルがある事も語った。

 

早朝5時に高速バスに乗ってやってきたと言う南投高校一年生4人組
早朝5時に高速バスに乗ってやってきたと言う南投高校一年生4人組

 

説明会には朝早くから多くの学生が訪れ、台湾人学生の日本留学に対する関心の高さを伺わせた。早稲田大学は2008年から台北事務所を開設しているが、今後も台湾人学生の誘致に力を入れたい考えだ。

中華民国留日東京華僑婦女会創立30周年記念大会、盛大に開催

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会場の様子
会場の様子

 中華民国留日東京華僑婦女会が主催する国際婦人デーと留日東京華僑婦女会創立30周年を記念する大会が、3月8日、都内で盛大に開催された。

呉淑娥会長
呉淑娥会長

開会を宣言する司会の言葉を受けて、壇上に立った呉淑娥会長は、「本日は、中華民国留日東京華僑婦女会創立30周年の良き日にあたり、ここにお集まりいただきました沈斯淳代表をはじめ、多くの来賓の皆様方に心より御礼申し上げます。これからも引き続き、ご支援とご協力を賜りたいと思います」と挨拶した。

沈斯淳代表
沈斯淳代表

 次いで、台北駐日経済文化代表処沈斯淳代表は、留日東京華僑婦女会30周年を祝うとともに、「日頃から呉会長、羅王明珠名誉会長ほか役員の皆様のご努力によりこれまで着実な発展を遂げ、また、台日間の婦女交流に力を入れてこられたことに敬意を表します」と述べ、続けて今日の台日関係は緊密さの度合いを増し、経済、貿易、観光、文化交流などで大きな進展があったとし、その例として、4月の宝塚歌劇団の台湾初公演を取り上げた。

衆議院議員橋本英教氏
衆議院議員橋本英教氏

 来賓として3人の国会議員が挨拶した。トップバッターとして、衆議院議員橋本英教氏(自民党)は、「私は台湾と日本の橋渡しをなさってこられた玉沢徳一郎先生の秘書をやっておりまして今回初めて当選をさせていただきました。このような会合にお招きいただき、光栄なことだと思っております」と語った。

参議院議員魚住裕一郎氏
参議院議員魚住裕一郎氏
参議院議員岩城光英氏
参議院議員岩城光英氏

参議院議員魚住裕一郎氏(公明党)は、「私は10年前に羅名誉会長が、呉会長に組織をバトンタッチをする時に、この場にいさせていただいておりまして、この会は18回目になります」と留日東京華僑婦女会の発展の軌跡を祝った。岩城光英(自民党)は、「私は福島県出身です。2年前の大震災の際は台湾の皆様方から200億円もの義援金を賜るなどご支援をいただきありがとうございます」と御礼の言葉を述べた。

大江順子夫人
大江順子夫人

大江康弘参議院議員はODAの関連でベトナムに出張中とのことで、代って登壇した大江順子夫人は、「主人は日台友好関係を一番大切にしています。政治生命をかけて頑張っています。(7月に選挙がありますが)この仕事が続けてできますようよろしくお願い申し上げます」と力を込めた。

中華連合総会詹徳薫名誉会長
中華連合総会詹徳薫名誉会長

来賓最後の挨拶は、日本中華連合総会毛利友次会長だった。留日東京華僑婦女会のこれまでの活動をたたえるとともに、羅王明珠名誉会長、呉淑娥会長に対して、お祝いを贈った。来賓紹介の後、乾杯の音頭を取った中華連合総会詹徳薫名誉会長は、最近の華僑団体における女性のパワーをたたえるとともに、「最近は女性の会長が増えてきて、このままいくと(団体の代表は皆女性になってしまい)、男性の会を作らないといけなくなる」とユーモアを交えて留日東京華僑婦女会の発展を祝った。また、媽祖廟が今年の10月13日に完成(大久保駅前)することが伝えられた。

理監事(役員)による大合唱
理監事(役員)による大合唱
羅王明珠名誉会長から沈代表夫人へ記念品贈呈
羅王明珠名誉会長から沈代表夫人へ記念品贈呈
留日東京華僑婦女会から羅坤燦副代表夫人、陳調和副代表夫人へ記念品贈呈
留日東京華僑婦女会から羅坤燦副代表夫人、陳調和副代表夫人へ記念品贈呈

乾杯の後、午後7時前に、理監事(役員)による大合唱が行われた。次いで、羅王明珠名誉会長(個人)から沈代表夫人へ、留日東京華僑婦女会から敬老・成人女性に、留日東京華僑婦女会から沈代表夫人、羅王明珠名誉会長へ、留日東京華僑婦女会から羅坤燦副代表夫人、陳調和副代表夫人へ、記念品が贈られた。 

余興の部
余興の部

この後、余興の部となり、女性歌手(寒雲さんほか)の熱唱、恒例の豪華商品が当たる抽選会が行われ、午後9時前に、羅王明珠名誉会長、呉淑娥会長の中締めの挨拶で会は幕を閉じた。

大阪中華總會婦女會慶祝國際婦女節

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大阪中華總會婦女會及事務局
大阪中華總會婦女會及事務局

 

會長 俞秀霞
會長 俞秀霞

大阪中華總會婦女會於3月8日在中華料理大東洋舉辦懇親會慶祝國際婦女節。各界嘉賓、會員共一百七十多名出席,場面隆重盛大。大阪辦事處處長黃諸侯伉儷、國寶九重親方元橫綱千代富士、大阪中華總會會長洪勝信、僑務委員謝美香、僑務委員賴玉珍、眾議院議員左藤章夫人、參議院議員谷川秀善夫人、大阪府議會議長淺田均、大阪市議會議長辻淳子、東大阪市議員野田彰子、大阪府日台交流協會會長川合通夫夫人、關西地區多位僑團僑領應邀出席。

大阪辦事處處長 黃諸侯
大阪辦事處處長 黃諸侯

 

大阪府議會議長淺田均
大阪府議會議長淺田均
大阪市議會議長辻淳子
大阪市議會議長辻淳子

 

 

會長俞秀霞首先感謝大家撥冗出席。接下會長職務一年三個月以來,俞會長感謝大阪辦事處的支持及婦女會理事的協助,不僅會員人數增加五十多名,所舉辦的交流活動及秋季旅行,均獲得熱烈響應而名額爆滿。為了開拓僑界婦女視野,今年特地邀請多位政經界、僑界男士到場與大家交流。從摸索、適應至今將邁向第二個年頭,俞會長希望與理事們一起策劃,為婦女同胞提供更多學習、交流的機會。今後將繼續發揮女性特色為僑居地、為僑界盡力,希望各界提供意見、繼續給予指教。

 

黃處長在致詞中表示,日前有報告指出女性人口多於男性的日本,女性的力量與經濟發展息息相關。目前日本政經界居要職雖以男性居多,今年起自由民主黨的政調會長及總務會長均由女性擔任,只要日本女性發揮力量,社會全體必能更加旺盛。最後黃處長祝婦女會會務蒸蒸日上、僑界婦女佳節愉快。

 

大阪中華總會會長洪勝信贈活動基金
大阪中華總會會長洪勝信贈活動基金

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大阪中華總會會長洪勝信贈送活動基金。洪會長表示,婦女會發起時僅有數十名,不到二十年能有今日盛況感到高興。多年來,婦女會在各項活動中與大阪中華總會相輔相成,今後將繼續共同攜手為僑民福利努力。

 

與會嘉賓紛紛對僑界婦女的熱情與活力表示敬佩。餐會在東大阪市議員野田彰子帶領乾杯後揭開序幕。薪傳得獎人、旅日二胡演奏家魏麗玲及古箏演奏家簡韶伶帶來輕快優美的琴音,會員們暫時忘卻平日煩憂,輕鬆享受美食。獎品精彩豐富的抽獎活動讓晚會高潮迭起,歡聲不斷。剛抵任的大阪華航支店長孫鴻文在鄉親熱烈要求之下,加碼贈送機票,讓晚會氣氛駭到最高點。與會會員異口同聲表示,與老朋友見見面聊聊天,感受回到家的感覺,真的非常開心。最後,在副會長華山文嘉致閉幕詞後,一年一度的僑界婦女盛會劃下完美的句點。

 

大阪中華總會婦女會現有會員兩百多名。每年舉辦懇親會、秋季旅行、才藝教室等活動,提供僑界婦女交流互動機會,歡迎台灣出身女性僑胞入會。

九重親方 元橫綱千代の富士 提供奨品摸彩
九重親方 元橫綱千代の富士 提供奨品摸彩

 

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(左)大阪華航新支店長孫鴻文、(中)大阪辦事處處長黃諸侯
(左)大阪華航新支店長孫鴻文、(中)大阪辦事處處長黃諸侯

 

原発反対派が大規模デモ 原発建設を巡って揺れる台湾

東日本大震災によって発生した津波による被害と、福島第一原子力発電所事故から二年。3月11日直前の3月9日と10日にかけて、台北では原発反対派による大規模デモが行なわれた。震災当時、どの国よりも早く、暖かい支援の手を差し伸べてくれた台湾。その台湾が今、原発廃止、建設中止を巡って大きく揺れている。

 

現在台湾には原発三ヶ所、原子炉六基があり、3月9日現在、定期点検中の第二原発二号炉以外全てが稼動中である。また現在、新北市貢寮区では龍門原発と呼ばれる第四原発の建設工事が行なわれている。しかし、台湾は日本と同様地震大国であり、第一原発と第二原発の中間地点である新北市金山には、陽明山から北東に伸びる活断層が存在している事から、福島第一原発事故以降、その安全性に疑問の声が上がっている。

 

また、屏東県墾丁にある第三原発以外の原発は全て新北市の太平洋側に位置しているばかりか、第二原発に至っては、原発から半径30km以内の地域に台北市の全域が含まれている。万が一大規模な事故が発生した場合、台湾最大の人口密集地である台北市、新北市、基隆市などの台北大都市圏、そして台湾全体の政治、経済、産業、生活に甚大な影響を及ぼす可能性がある。

 

また、一部メディアによって、台東沖の蘭嶼島にある放射性廃棄物保存場で廃棄物のずさん管理と、それに伴う放射能漏れの可能性が指摘された。台湾電力(台電)側は環境への影響はないとしているが、真実を隠蔽しているのではないかと言う疑問の声はぬぐい切れていない。また、そもそも台湾の電力供給は既に安定しており、新しい原発を建設する必要もないと言うデータも存在している。

 

高まる反原発の声を受け、2月25日、江宜樺行政院長は第四原発建設続行の是非を問う国民投票を早ければ7月にも行なうことを決定。また、大規模デモの実施に先駆けて、女優のリン・チーリン(林志玲)やグイ・ルンメイ(桂綸鎂)、アイドルグループS.H.EのEllaなどが支持を表明したほか、かねてより原発反対を訴えていた台湾の最大野党民進党もデモへの支持と参加を表明した。原発問題に政治思想も入り混じり、様相は複雑化している。

 

9日には台北のほか、台中、高雄、台東でもデモが行なわれた。最大規模のデモが行なわれた台北では、支持や協力を表明した団体は環境保護団体や婦人会、学生団体、企業団体など、正式申請をしているだけでも100団体を超えた。集合場所となった総督府前のケタガラン通り(凱道)には、午後3時の行進開始前には多くの参加者がつめかけた。支持団体や学生団体のグループのほか、家族連れやカップル、お年寄りなども見受けられ、原発問題への関心の高さを伺わせた。

 

一家四人で参加した家族は「原発は要らない」と訴える
一家四人で参加した家族は「原発は要らない」と訴える
「ノーモア福島」の旗を掲げる政治大学の学生グループ
「ノーモア福島」の旗を掲げる政治大学の学生グループ
祖父母と一緒にデモに参加した男の子
祖父母と一緒にデモに参加した男の子

実家が第一原発と第二原発に近い新北市金山だと言う男子大学生は「小さい頃は原子力がどんなものか知らなかったけど、物心ついてからは、いつも安全に対する不安があった。原発は要らない」と話し、国民投票については「選挙権が有るから絶対に投票する。自分の意見を言う大事な機会だ」と語った。また、小学生の子供2人と一緒にデモに参加した30代の夫婦は、「第四原発建設の費用がかかり過ぎている」と第四原発建設中止を訴えた上で、それに伴って電気代が値上げされる可能性が有る事については「それは仕方がない。全ては子供たちの未来のため」と話した。

 

景福門を進むデモ隊
景福門を進むデモ隊
防護服に身を包んだ参加者
防護服に身を包んだ参加者
デモ隊は多くの観光客が集まる中正記念堂も通過した
デモ隊は多くの観光客が集まる中正記念堂も通過した

 

赤ちゃんを抱きながらデモ行進に参加した30代の男性は「東日本大震災は、原発問題を考えるきっかけになった」と話し、福島第一原発事故の発生が、原発の危険性を改めて認識させた事を語った。髪の毛を反核マークの形に刈り取った20代女性は「デモに参加するのは当然。行動して、声をあげる事が重要。パソコンの前で座っているだけじゃいけないと思う」と話し、「原発は事故が一度起きてしまうと、その影響範囲は広く、(汚染は)なくならない」と原発廃絶を訴えた。職業軍人の20代女性は「原発はない方がいい。でも、資源がない台湾で、どうしていくのかは難しい問題」と語り、原発廃絶の難しさを語った。

 

沿道のファーストフード店からも声援が送られた
沿道のファーストフード店からも声援が送られた
海南路を進むデモ隊。主催者側の発表では10万人が参加した
海南路を進むデモ隊。主催者側の発表によると10万人が参加した
核マークの髪型で注目を集めた女性。昨日の夜に切ったと言う
核マークの髪型で注目を集めた女性。昨日の夜に切ったと言う

 

デモ行進には、原発推進派の立法議員のリストがを掲げ、罷免しようと訴えるグループもいたほか、防護服に身を包んだ参加者もいた。主催者側の発表によると、台北では10万人、高雄7万人、台中3万人、台東2000人の参加者がいたという。台北ではこの後9日夜から10日早朝にかけて、凱道で座り込み抗議を行なう。

 

原発に対して、国民がどの様な決断を下すのか、今後も動向を注意深く見守る必要がありそうだ。

台北国際工作機械見本市 日本中小企業も注目する台湾の工業

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工作機械の見本市としては台湾最大規模の「台北国際工作機械見本市(TIMTOS)」が台北市の世界貿易センターと南港エキシビジョンセンターで3月5日から10日まで行なわれている。このイベントは二年に一度開催されるもので、1009社、約5400ブースが出展しており、合計で20億ドル規模の取引が見込まれている。

 

工作機械のデモンストレーションを見学する来場者
工作機械のデモンストレーションを見学する来場者

 

会場には日本のみならず世界中から見学者が訪れ、台湾の工作機械に対する関心の高さを伺わせた。安価で高品質の台湾の工作機械及び工業製品は、今や世界中の工業で欠かせない存在。特に国際競争力が低下している日本の工業において、部品を台湾から調達したり、拠点を台湾へ移す事はもはや特別な事例ではなくなっており、近年は中小企業の台湾進出も顕著だと言う。

 

商談スペースも設けられた会場(南港エキシビジョンセンター)
商談スペースも設けられた会場(南港エキシビジョンセンター)

 

会場を訪れていた工作機械メーカーエヌテックの河合紀幸取締役は、台湾で合弁会社を設立する予定だと言い、その理由を「工作機械の取引は日本から輸出する際、高い関税や色々な書類が必要。(最近は)日本でも仕事の受注がなく、それならアジア圏で、と思った」と語った。また、アジアの中でも台湾を重視している事については「経済も発展し、景気や治安も良く、人も親日的だ。台湾をセンターとして、大陸やタイ、マレーシアで仕事を取ってくると言う役割を担わせたい」と語った。

 

台湾を含めた海外への進出を検討している金森機工の金森誠社長は、「今、日本のもの作りは海外に流出している。私たちも物を卸したり買ってもらったりするが、買う物がだんだん海外工場で作られるようになっている。昔は日本から送っていた物も、現地調達できるようになっている。その結果、私たちの物も買ってもらえなくなっている」と、日本の現状を語った上で、海外で生き残りの道を模索したい考えを明かした。

 

しかし、台湾で事業を展開する上ではトラブルもある。既に台湾でも現地法人を設立している研削砥石販売タカオカメガの十二慶子さんは「(台湾で製造された商品が)日本のユーザーさんから、要求している品質と違うと言われる事はある」、「本当に何かあった場合は、現地へ飛ぶ事もある」と話し、台湾企業にお客さんがクレームを言っている理由をきちんと説明すると言う。「相手(取引している台湾企業)にも気持ちがあるから、気持ちよく仕事してもらわないと(取引関係が)続かないですし」(十二慶子さん)。

 

タカオカメガの十二慎一郎取締役社長も「日本人は台湾人を信用するかしないか、台湾人を日本人を信用するかしないか。それだけしかないと思う」と台湾進出の際は信頼関係の構築が重要だと話す。また、「外国ではこの人と付き合うとメリットが有ると思ったら、会社の大小に構わず、良い関係ができる」と話し、日本の中小企業であっても、技術力を持っていれば、ビジネスのチャンスがある事を強調する。

 

(左から)十二慶子さん、十二慎一郎さん、河合紀幸さん、金森誠さん
(左から)十二慶子さん、十二慎一郎さん、河合紀幸さん、金森誠さん

 

「台湾の奇跡」とも呼ばれた経済成長を遂げて成熟した台湾の工業は、アジアとの強い関わりを武器に、更に飛躍しようとしているばかりか、不況が長期化し、生き残りをかけた日本の中小企業にとっても重要な役割を果たしつつある。